HOPE ホープ 44.50ct

このHOPEこそ、世界で最も有名なダイヤモンドではないでしょうか? 有名な旅行家のタベルニエが 1642年にインドから持ち帰った大きなブルーのダイヤモンドの一部がこのホープのダイヤモンドになったと言われています。 このタベルニエの石は、1668年ルイ十四世に売られ、転々と変わった持ち主を次々と不幸に陥れた宝石として有名なのです。 このダイヤモンドを受け継いだルイ十六世と王妃マリーアントワネットは、ご存知のようにフランス革命で処刑されてしまいます。そして、1792年にフランスの王冠の宝石が盗まれた際に紛失してしまいます。それ以来、もとの姿のままで見た人はいません。しかし、1830年にホープダイヤモンド (44.50 カラット) は同じ色合いのもっと小さな石と共にロンドンの市場に登場し、ヘンリー・フィリップ・ホープの宝石コレクションとして9万ドルで購入されます。1894年「ホープ」はアメリカの女優メイ・ヨーと結婚したフランシス・ぺラム・クリントン・ホープ卿の手に渡りますが、ホープ家では不慮の死や不幸が続いたため、非常に困窮し、1906年に負債の一部弁済として、売却されます。その後ホープは5年間に数回人手に渡りますが、後の持ち主も不運に見舞われました。 1947年にニューヨークのダイヤモンド商ハリー・ウィンストンにより17万9千9百20ドルで購入され、1958年にワシントンのスミソニアン博物館に寄贈され今日に至ります。 私は実物を見たことがありませんが、このダイヤモンドには、なんの罪もありません。ただ欲をもった人間の執念のようなものが、ダイヤモンドに注入されたのでしょう。HOPE