メレダイヤ

625aaaa5d97141310b067b58a82f103f   お客様が、ジュエリーの取り巻きに使用している小さなダイヤモンドのことを「くずダイヤ」と呼びます。 私は、そういわれるたびに非常に不快感を覚えます。 決して「くず」では、ありません。きちんとブリリアントカット(58面体)された、厳選されたダイヤモンドたちなのです。 一般的に 0.1ct以下のサイズのダイヤモンドは「メレー」と呼ばれ、メインになる石のサイドに使用されたり、取り巻きに使用されたりします。 また「メレー」だけでも使われ、ファッションリングなどに用いられます。 メレーの語源は、フランス語で「ごちゃごちゃした」という意味です・・・ 本来は、小粒石がいろいろ入り混じったロット(宝石用語で、ある程度以上の数がまとまった一山)をさしていましたが、だんだん現在のダイヤモンドのカットされた小粒石をさすようになりました。 大きさは、専門用語で ○○パーと呼びます。 何個で 1ct になるかを単位にしているのです。 例えば、0.1ct のメレーは、10個で1ct になるので、10パー(テンパー)と呼び、 0.01ct のメレーは、100個で1ct になるので、100パー(ひゃくパー)と呼ぶのです。 もともと、メレーを仕入するとき、1ct単位でロットになっていて、10個入り、100個入りというのが、この単位の基になったのでしょう。 0.1ct のメレーの直径は、3.0mm 0.07ctのメレーの直径は、2.7mm 1/20ctのメレーの直径は、2.5mm 1/30ctのメレーの直径は、2.0mm 1/40ctのメレーの直径は、1.8mm 1/50ctのメレーの直径は、1.72mm 1/100ctのメレーの直径は、1.35mm 1/200ctのメレーの直径は、1.00mm であります。 1/100以下のメレーを石止めするには、マイクロスコープなどが用いられます。 直径1.00mmのダイヤモンドにも、58面体のブリリアントカットが施されているのです。 そして、キズ、色、カットの善し悪しで、ランクも数段階あり、最高基準のスーパーエクセレントメレーを使用すると、1ct当たり仕入価格が20万円程度するのです。 通販や大量生産に使用されているメレーは、Cランク以下のもので、同じように1ct当たりの仕入れ価格は、2~3万円です。 私が扱うジュエリーは、作る側、買う側に妥協させない、もの作りを求めます。 メレー選びは、まさにジュエリー製作の原点なのです。