スピネルの結晶

 ほとんどのスピネルの原石は、ダイヤモンドの原石と同じ、正八面体をしています。 下の写真が、スピネルの結晶です。 この形が、トゲに似ていることから、ラテン語でトゲを意味するスピナが転じて、スピネルと呼ばれるようになりました。 スピネルには、緑色、青、褐色、黒色のものもありますが、やはり、鮮やかな赤色を示す「ルビースピネル」と呼ばれるミャンマー産のレッドスピネルが私は一番大好きです。 この赤色は、ルビーと同じく、クロムに起因しています。 さて、ルビーとスピネルの違いはなんでしょうか? まず、化学組成ですが、化学の苦手な方にも、わかりやすく揃えて記述してみます。 ルビー ・・・Al2O3(酸化アルミニウム) スピネル・・・MgAl2O4 硬度は、ルビーが、9 に対して、スピネルは、8  (空気中に浮遊する石英(ほこり)の硬度が7の為、硬度8のスピネルは、埃ではキズつかない) また、ルビーと同じく劈開(へきかい)が無い為、割れたり、欠けたりする心配もなく、ジュエリーとしては、優れた特性を備えています。 そして、ルビーと違い、スピネルには、加熱処理はされません。 すべて、無処理の天然です。 %e7%b5%90%e6%99%b6