エマイユの性質

エマイユ(七宝)が珪酸などの主原料に着色剤としての金属を混ぜた素材であることは前にお話しましたが、原料の混合の違いによってそれぞれの釉薬には色の違い、透明性、融点の違いなど、性質も多岐にわたります。

また素地に使用する金属の違いによって色合いや発色の具合、膨張率なども合わせなくてはならず、一色ごとにそれぞれの特性、様々な金属との相性、また色と色の相性も理解しなくてはなりません。

新しい色を使うために様々な金属でテストを繰り返し、これらの性質をすべて理解した上で取り掛かります。

それでも、予想外の失敗に悩まされ試行錯誤の繰り返しだそうです。

写真は中嶋邦夫先生の作品