元々、日本人には着物があり、その染色技術が発達して装身具は必要なかったと言われたりしますが、説得性に欠けます。
櫛や笄(こうがい)を除けば装身具は日本には無く、同じような金属加工技術を使った、仏具、武具、袋物などが作られていたので、技術はあったのですが、装身具をつくるとは考えなかったのですね。
明治になり江戸まで生き残った金銀細工師の伝統を、生かして、見よう見まねの装身具作りが始まり、明治、大正時代の支配階級のためのジュエリーが作られます。
この千年のジュエリー不在だった国が現在ではアメリカに継ぐ世界第2位のジュエリー市場になっているのも不思議ですね。
写真は、櫛とかんざし、笄。